ぴえん田支店長の恐怖蒐集日記

ホラー好きが出会った怖かったものついて書く備忘録です

2021年2月14日〜2月20日購入書籍

 今週は珍しい本が手に入ったと思います。最初の3タイトルは角川ホラー文庫が創刊された当時のものでしたが、保存状態がとても良かったです。

 『オカルト・クロニクル』は洋泉社が潰れて絶版になったらしく今後値上がりしそうだったので買っちゃいました。洋泉社からは中河原海岸水難事故を扱った『死の海』も出ていて、こちらは定価より高くなっているので、今後早めに手に入れたいです。

 『ホラー映画の魅力』はずっと探していて定価の2倍でしたがやっと見つけたので買いました。脚本家である著者のいわゆる小中理論が書かれているので非常に楽しみです。できたらこの本の増補版である『恐怖の作法』も入手したいです。

 

角川ホラー文庫

トマス・トライオン『悪魔の収穫祭(上)(下)』1993年

荒俣宏『シム・フースイVersion1.0 ワタシnoイエ』1993年

タニス・リー『パラディスの秘録 堕ちたる者の書』1994年

・『世にも奇妙な物語 小説の特別編』2000年

飯田譲治梓河人アナザヘヴン2 VOL.1〜4』2003年、2004年

 

洋泉社

松閣オルタ『オカルト・クロニクル』2018年

 

◯岩波アクティブ新書

小中千昭『ホラー映画の魅力 ファンダメンタル・ホラー宣言』2003年

2021年2月7日〜2月13日購入書籍

 角川ホラー文庫が15冊、創元推理文庫が2冊です。シリーズものの第1作目をいくつか買いました。読んでみてハマったものがあれば優先して買い集めたいと思います。あと三津田信三作品は好きなので角川ホラー文庫に限らず早く集めて全部読みたいですね。

 海外作品は今まで手を付けてきませんでしたが、有名なラヴクラフトの全集が安く売ってたので買いました。古いのでなかなか売ってなさそうですが古本屋にあれば集める予定。

 

角川ホラー文庫

・夏樹静子編『現代ホラー傑作選第4集 悪魔十夜』1993年

桐生操『美しき殺人法100』1996年

西谷史『記憶』1999年

小林泰三ネフィリム 超吸血幻想譚』2007年

恒川光太郎『夜市』2008年

三津田信三『四隅の魔 死相学探偵2』2009年

藤木稟バチカン奇跡調査官 黒の学院』2010年

三津田信三『六蠱の軀 死相学探偵3』2010年

・国広正人『穴らしきものに入る』2011年

榎田ユウリ『妖琦庵夜話 その探偵、人にあらず』2013年

・最東対地『夜葬』2016年

・木犀あこ『奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い』2017年

・名梁和泉『二階の王』2017年

・内藤了『BURN  上 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』2019年

・蒼月海里『モノノケ杜の百鬼夜行』2020年

 

創元推理文庫

・H・P・ラヴクラフトラヴクラフト全集2』1976年

・マイケル・ドズワース・クック『図書館の怪』2020年

 

 

 

ホン・ウォンギ監督『クェダム:禁断の都市怪談』の感想

◯前置き

Netflixでおすすめに出てきたので視聴。1話約8分で全8話の韓国のホラー。調べてみると監督のホン・ウォンギという方はMV監督らしい。

 

◯あらすじ

1話:隙

 ある女子高校生は授業を抜け出してトイレでタバコを吸おうとする。すると誰もいないはずの個室から不気味な音が聞こえてきて、ドアと床の隙間を覗くと…

2話:目的地

 タクシーの運転手は真夜中に車を路肩に停車させ仮眠をとるが、1人の女性が突然乗ってきて目的地を告げる。運転手は車を発車させるが…

3話:客

 最近引っ越した部屋を動画配信で紹介する女性。その最中に不可解な出来事が起きていくが…

4話:好奇心

 友達に頼まれ下校途中に教室のロッカーにノートを取りに行く女子高校生。友達のロッカーを開けると不気味な人形があった。恐ろしい雰囲気感じ帰ろうとするが…

5話:赤い靴

 トラックとの事故で亡くなったクラスメイトについて、あくまで事故であっていじめを苦にした自殺ではないから他言するなと口止めをする担任。放課後担任は生徒に呼ばれ教室に向かうと…

6話:異次元

 とある建物のエレベーター内で男子男子高校生が不審死しているのが見つかる。刑事は彼がが試した「異次元旅行」を1人で捜査として試してみることに…

7話:敷居

 妻と子供は妻の実家へ里帰りことになったが、妻は夫にお守りは決して外さないようにと告げる。ある夜、酔った夫はお守りを不快に感じ外してしまうが…

8話:誕生

 子供を誘拐、飢えさせ、殺すことでその霊を操るというシャーマンの呪いが存在した。ある日、その呪いを行なったシャーマンの元に子供を誘拐されたという母親が訪ねてくるが…

 

◯感想

 全体的にトイレの花子さんみたいな都市伝説化したような怖い話だった(都市伝説と怪談の明確な分類はわからないけどイメージ的に)。胴体真っ二つ、目ん玉えぐりとるとか、とにかく人体破壊が多い。グロいの苦手な人は注意。

 特にオチは無いような感じだけど、これは私が韓国文化の知識を共有していないから話を理解できていないだけなのかよくわからない。この後どうなるんだろうと思ったら話が終わるのでストーリーを期待する感じではない。とにかく短い時間の中で怖がらせようとしている。

 

問乃みさき『27時の怪談師』の感想

問乃みさき『27時の怪談師』角川ホラー文庫、2019年

 

○あらすじ

  事故物件から事故物件へ移り住み、凄腕の霊能者でどんな悪霊でもあの世へ送り、次々と告知義務のない物件に塗り替えてくれるプロの住人、通称・棲師、亜嵐。実は彼は、人に会わずに暮らすために事故物件に住み告知義務を消すということを生業にしている極度の対人恐怖症の引きこもりだった。引っ越し直後の〈亜嵐〉のもとにやってきたのが真実を語る怪談師、弔ナイト。弔ナイトは亜嵐の住む事故物件にまつわる怪奇現象の謎を解くためにやってきた。関係者への聞き込みなど調査を行う弔ナイトと、それをもとに推理する亜嵐の二人が、事故物件の怪奇現象の裏に潜む真実を明らかにする。

 

○感想

  「住むと不幸になるマンション」と「7回見ると死ぬ夢」という怪奇現象に関する2話が収録されていて、どちらもあらすじでまとめたように、ナイトが調査を行い、亜嵐が推理するという話の流れだった。2人のキャラ設定が強烈でいて、しっかり設定を活かした役割分担になっていたので、読みやすかった(著者は角川文庫キャラクター小説大賞を受賞しているらしい)。面白い。

 たとえば亜嵐は引きこもりでいつもネットでいろいろなことを調べているので、ナイトが持ってきた情報についてよく知っていたり、情報をつなぎ合わせて考えたりすることができていた。ナイトは、まず超絶美形ということで関係者を取材することができたりホスト業界にもすんなり入り込むことができていた。

 心霊描写としては、亜嵐の前にがっつり視覚的に霊が現れる(ただし、ナイトには特殊能力が全くないので認識できない)。霊が出てくるシーンには確かに怖さはあるが、どちらかというと読者を怖がらせるというより、事件の発端となる怪奇現象として描かれているだけに感じる。本の帯に書いてあったように「怪異ミステリ」という感じで、謎解きに重きが置かれていると思う。

 内容については、人や霊の怖さ以上に優しさがテーマになっていると思った。あと亜嵐の過去のトラウマ、幼少期にナイトだけが生き残った比良坂一家惨殺事件といったように今後ストーリーが深められていきそうな記述がいくつかあったので、シリーズ化してほしい。

 またちょっとネタバレになるけど、最後に絶対に家の外に出ないと言う亜嵐を台車に載せた段ボールにいれて、歌舞伎町の街並みを眺めながら2人で移動するシーンはとてもよかった。対人恐怖症の亜嵐が早くもナイトと信頼関係を構築していっているように感じた。 

 

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問乃みさき『27時の怪談師』角川ホラー文庫、2019年

www.amazon.co.jp

2021年1月31日〜2月6日購入書籍

田中啓文『件 もの言う牛』(講談社文庫、2020年)

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栗原亨他『実話怪談 樹海村』(竹書房怪談文庫、2021年)

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③志村真幸『熊楠と幽霊』(集英社インターナショナル新書、2021年)

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清水崇監督『樹海村』の感想

清水崇監督『樹海村』2021年

 

◯前置き

2021年2月5日(金)午前10時15分の回を地元の映画館で鑑賞。広いスクリーンで自分ともう1人しか観客おらず。

東映、ブースタープロジェクト

公式サイトhttps://jukaimura-movie.jp/

 

◯あらすじ・導入

 主人公の姉妹の妹が天沢響が見ていたYouTuberが樹海探索を配信している最中に行方不明になる。妹を含むYouTubeの視聴者が集まって樹海にYouTuberを探しにいくが、そこで天沢響は木の根が自分の腕を掴まれ、怖くなりみんなを置いて樹海から逃げ出してしまう。

 一方で姉妹の幼馴染が結婚し引っ越すことになり、その手伝いに向かった家で床下から謎の黒い箱を見つける。天沢響はなぜかその箱が恐ろしいものだと気づく。その箱を処分しようとした引越し業者が皆の前でトラックに轢かれる。そしてその箱に関わった主人公たちと幼馴染、そして周辺の人たちは…

 

◯感想

 全体的にいい感じでした。樹海と箱の2つの要素が出てくるけど、話が進むにつれて2つが繋がって謎が明らかになっていき、主人公姉妹の過去もわかってくるという流れが良かったです。箱メインで話が進む前半は怪現象が起きて怖かった。対して樹海メインの後半はどちらかというとモンスター系だった。あと全体的にグロい描写がいくつかあったと思う。

 主人公の天沢響役の山田杏奈さんの演技がとても良かった。山田さんは2018年の内藤瑛亮監督の『ミスミソウ』でも主人公役だったけども、田舎の村で家族を同級生に殺されて復讐していくときの絶望、怒り、悲しみの表情が素晴らしかった。『ミスミソウ』といえばこの映画で主要人物を演じていた大谷凛香さんは、『樹海村』ではYouTuberのアキナを演じてた。まだ見ていないけど村シリーズ前作の『犬鳴村』にも出演してたみたい。

 これは映画を見た後に知ったけど、アキナのYouTubeチャンネルが実際に作られてた(https://www.youtube.com/channel/UCbd6EoFvlkoVdcSImtbuouQ)。

 

 これ以上細かく書くと評論みたくなっちゃいそうで嫌なのでとりあえずこの程度で。何か気づいたことがあったら後で追加。

 

 

ブログの初期設定

◯目的

 ここ一年でホラーにハマって、時間を見つけてホラーに関する小説、漫画、映画、ドラマ、落語、怪談、専門書などを読み漁り聞き漁ってる。今まではあまり気にしていなかったけど、今後、過去を振り返る時に自分の趣味について記録があるとその助けになるかなと思い、いつどんな本を買って読んでその時どんな感想を抱いたのか?を記録していくことにした。

 

 ブログという形にしたのは、ちゃんとした日記にペンで書いていくのは面倒だし、ブログだとスマホからでも書けて、(はてなブログが閉鎖にならない限り)記録も残り、容易に振り返ることができると思ったから。あわよくば同じ趣味を持つ人の目に触れて、趣味の参考になったり、繋がりができると嬉しいなと思ったから。

 

 

◯記事の書き方

・タイトル

 タイトルは自分で検索しやすいように、作品であれば作者名と作品名を入れる。またカテゴリに分類してタイトルの冒頭に挿入する。例えば【小説】【映画】【漫画】【落語】【専門書】…。

 

・構成

 記事の構成は、今のところ作品の基本情報、あらすじ、感想という感じ。タグ付けは今後記事を書いていく中で勉強。

 

・内容

 一読して内容を思い出せるような書き方に気をつける。備忘録なので関連情報もできるだけ書き入れる。書籍は特に出版社の商品のURLを貼る。見栄えが良くなりそうなので最低1枚は写真を載せたい。

 

 

とりあえず初期設定は以上にして気ままに書いていこうと思います。拙文ですが見ていただけると嬉しいです。